## 概要 反復測定や縦断データの解析では、データを long 形式に整えておく必要があります。ここでは long 形式と wide 形式の違いと、どちらをいつ使うかを整理します。 ## 2 つの形式 同じデータでも、並べ方には wide 形式と long 形式の 2 通りがあります。3 人の血圧を 3 時点で測った例で比べます。 wide 形式は 1 行 = 1 人で、時点が列に横へ広がります。 ``` id bp1 bp2 bp3 1 120 125 130 2 130 128 126 3 118 120 119 ``` long 形式は 1 行 = 1 人 1 時点の測定で、時点が行に縦へ伸びます。 ``` id time bp 1 1 120 1 2 125 1 3 130 2 1 130 2 2 128 2 3 126 3 1 118 3 2 120 3 3 119 ``` 同じ 9 個の測定値を、横に広げるか縦に積むかの違いです。 ## long 形式が要る場面 縦断解析のほとんどは long 形式を前提にします。 - 混合効果モデルや MMRM(`mixed` など)は「id・時間・アウトカム」の 3 列を読むので、long 形式で渡します - グラフ作成も、1 行 = 1 点の long 形式のほうが素直に描けます - 人によって測定回数が違っても、long なら行を足すだけで表現できます。wide だと列数を人に合わせられません 一方 wide 形式は、1 人 1 行で全時点を横に見渡せるので、データの入力やチェック、時点間の差を列どうしで引き算する場面に向きます。 ## 形式の変換 2 つの形式は相互に変換できます。 - Stata では `reshape long` / `reshape wide` を使います - R では tidyverse の `pivot_longer()` / `pivot_wider()` を使います([[R - long 形式に変換してみよう]]) ## Reference - [[Stata - MMRM用のlong形式データを整える]] - [[Stata - 混合効果モデルの基礎]] - [[R - long 形式に変換してみよう]]