ではグラフを表示しましょう。基礎編ではシンプルなグラフを作成しましたが、ここでは少し実践的な例を表示します。Stata はシンプルなグラフは Doファイルから手書きで作成してもよいですが、複雑なものはメニューから作成していただいたほうが楽な事も多いです。
ここではメニューからグラフを作成してみます。メニューから [Graphics]>[Hisogram] を選択してください。

``Variable`` から ``height`` を選択します。ヒストグラムを作成する変数名です。

ここで [OK] ボタンを押すと作成できるのですが、ちょっと待ってください。そうしてしまうとメニューが消えてしまい「もうちょっと修正したかった」というときに、もう一度メニューから [Graphics]>... と選ぶ必要が出てきます。それは面倒です。
「とりあえず実行して結果を見てみたい」というときには [Submit] を選んでください。

そうすると、ひとまず現在の状態でコマンドが実行され、**メニューはそのまま画面上にのこります**。
Doファイルの実行結果は次の通りです。
. histogram height
(bin=4, start=140.1, width=14.775)

だいたい良い感じですが、身長が 10 cm きざみでヒストグラムになっていないところが気持ち悪いです。下図の部分を書き換えて、 10 Width of bins (各グループの幅を10にする)とします。Bin というのはヒストグラムでの各棒のグループ分けのようなものだと理解してください。

実行結果は次の通りです。
. histogram height, width(10)
(bin=6, start=140.1, width=10)

棒の幅がそれぞれ 10 になり、見やすくなりました。
縦軸が人数ではなく密度(全体を1としたときに、それぞれの棒が占める割合)となっているので、人数に変更しましょう。

結果は次の通りです。
. histogram height, width(10) frequency
(bin=6, start=140.1, width=10)

縦軸が Frequency となって、それぞれの棒に含まれる人数が示されていることがわかります。
最後に全体の見え方を変更しましょう。白黒に変更してみます。[Overall] タブから [Scheme] (スキーム)をクリックして、[s2 monochrome] を選択します。そして [Submit] をクリックすると次のような結果となります。
. histogram height, width(10) frequency scheme(s2mono)
(bin=6, start=140.1, width=10)

白黒の結果になりましたね。
色々自分の好きなように図を変更していったら、最後に出力されたコマンドを Doファイルにコピーペーストします。こうすることでデータが変更されても同じ形のグラフを出力することができます。
最終的に次のようなファイルにしました。
histogram height, width(10) frequency scheme(s2mono) name(hist1, replace)
``name(hist1, replace)`` をオプションに付け加えることで、このグラフに ``hist1`` という名前が付きます。こうすることで、次々にグラフを表示したときに前に作ったグラフが消えずに済みます。``replace`` をつけないで実行すると「``graph hist1 already exists``(すでに hist1 が存在しています)」とエラーがでます。``replace`` オプションをつけることで図が上書き保存されるようになります。
``height`` の部分を ``weight`` に変更することで体重のグラフも表示してみましょう。
. histogram weight, width(10) frequency scheme(s2mono) name(hist2, replace)
(bin=5, start=40.3, width=10)

身長と体重のグラフがそれぞれ ``hist1``、``hist2`` として左側に小さく表示されているのが見えます。