## ミーティングの時間は限られた資源です 指導者との定期ミーティングは、お互いにとって限られた貴重な時間です。指導者が一人の被指導者に割ける時間には限りがあります。1週間に1回のミーティングでどれだけの成果を出せるかは、半分は指導者の指導力に依存しますが、もう半分は被指導者のプレゼンテーションに依存します。このことをよく理解しておいてください。 よく準備して臨めば、結果の説明を短く済ませ、肝心のディスカッションに時間を使えます。準備の良し悪しが、ミーティングの効果を大きく左右します。 ## ミーティングの合間の連絡 ミーティングとミーティングの間も、Slackなどで連絡を取り続けてください。連絡手段は用意してもらっているはずですので、それを活用します。宿題となっている事項について、合間にも定期的に進捗を報告します。 進捗があれば、その都度遠慮なく送ってください。小まめに共有しておくと、指導者も状況を把握しやすく、ミーティング当日の議論も深まります。 ### 中間報告は合間に小まめに行う 中間報告は、進捗が出たタイミングで合間に送ります。早めに送れば、指導者が目を通して返事をする時間があり、その返事を受けて被指導者が修正する時間も確保できます。ミーティングを中身の濃い議論の場にするために、報告は前もって届けておきましょう。 ## 当日の進め方 当日は、要点を絞って提示します。何を質問・確認したいのかをはっきりさせ、議論に時間を残すことを目指します。次の流れで進めます。 ### 冒頭で経緯を30秒でふりかえる 指導者は、前回のミーティングの内容を細かくは覚えていないものと考えてください。冒頭で簡単に経緯を共有しておくと、その後の議論がかみ合います。 そこで、まず最初に30秒程度で次の3点を示します。 1. これまで行ってきたこと 2. これまでの主要な結果 3. 前回の宿題(アクションアイテム) この短いふりかえりで、指導者の頭の中に文脈を呼び戻してから本題に入ります。経緯の共有から前回の宿題の確認まで含めて、冒頭のブリーフィングは全体で2〜3分を目安にします。 ### 結果は「質問・確認事項」とセットで示す 結果は、PowerPoint などにあらかじめまとめて貼り付けておきます。そのうえで、各結果について次を簡潔に書き添えます。 - ここで何を質問したいのか - 確認したい事項は何か 結果の提示と、聞きたいことの提示をセットでまとめておくことで、指導者はすぐに論点を理解でき、議論に入れます。 ### 時間配分を意識する - 冒頭のふりかえり(ブリーフィング):2〜3分 - ふりかえりから結果プレゼンの終了まで:できれば15分以内 - 残りの時間:ディスカッション 例えば1時間のミーティングなら、結果の提示を15分以内に終えれば40分以上をディスカッションに充てられます。30分のミーティングなら、同じく15分以内に終えれば10分以上が残ります。 結果の提示と確認を簡潔にまとめることで、ディスカッションの時間を確保できます。ディスカッションこそがミーティングの中心であり、そこに時間を残すことを最優先に組み立てます。 ## ミーティング後の記録 ### 許可を得て録音する ミーティングの際は、指導者に断ったうえで録音(レコーディング)をしてください。録音は必ず許可を得てから行います。 ### AIで書き起こしてSlackに直接貼り付ける 録音はAIで書き起こします。ミーティングが終了したら、その内容をSlackに貼り付けてください。 Wordファイルでもテキストのベタ打ちでも構いませんので、Slackに直接貼り付けてください。リンク先を開かなくても、その場で中身を読める形にします。 指導者は、貼り付けられた内容を直接読み、それをもとに全体の進捗管理を行っています。その場で読める形にしておくと、指導者の進捗管理がスムーズに進みます。 ### 情報の取り扱いに注意する 医学研究のミーティングでは、患者情報や未公表データが会話に出ます。書き起こしにこうした情報が含まれる場合は、ローカルで処理できるツールを使うか、固有名詞や個人を特定できる情報を伏字にしてから処理してください。Slackに貼り付ける前に、共有範囲に問題がないかを確認します。 ## まとめ - ミーティングの効果は、半分が指導者の指導力、半分が被指導者のプレゼンテーションで決まります - ミーティングの合間にも、宿題の進捗をSlackで小まめに報告します(中間報告は前もって届けます) - 冒頭30秒で「これまでの経緯・主要な結果・前回の宿題」をふりかえります - 結果は「質問・確認事項」とセットでスライドにまとめ、簡潔に示します - 結果プレゼンは15分以内に終え、ディスカッションの時間を十分に残します(1時間なら40分以上、30分なら10分以上) - ミーティングは許可を得て録音し、書き起こしをSlackに直接貼り付けます(情報の取り扱いに注意します) 関連する内容として、原稿のやりとりについては [[論文 - まず自力で書いてみる]] も参照してください。